●[ソロイスツ弘前公演] 秋の夜長のコンサートVol.3〜ファンタジーの世界へ:ご報告その3・本番です!●
【ソロイスツ弘前公演】
秋の夜長のコンサート in 弘前Vol.3
・・・ファンタジーの世界へ・・・
◆日 時:2018.9/29(土)6:30p.m.開演(6:00p.m.開場)
翌日9/30(日)10:00〜20:00プライベートレッスン
◆会 場:石のむろじ
〒036-8087
青森県弘前市早稲田 3-9-1 Tel.0172-29-3566
フライヤー掲載の地図も参考にご覧下さい
◆入場料:一般券(大学生以上)¥2,000−
学 生(小・中・高校生)¥1,000−
未就学児のご入場はご遠慮下さい
70席限定
◆フライヤー両面拡大画像(デザインはReikoさん)
◆出 演:Fl.上坂 学、工藤 千尋(ゲスト) Pf.近藤 盟子
◆詳 細:こちらからご覧下さい
Mobile
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【ご報告Index】
・2日目9月28日(金):最終練習
・3日目9月29日(土):本番!
・4日目9月30日(日):プライベートレッスン
・5日目10月1日(月):東京へ
<本日のGeneralprobe>
家で練習してから会場入り、「石のむろじ」です。
猛暑の影響か、昨年に比べて今年は紅葉が遅れているようですね。
こちらも猛暑の影響なのか、異常発生しているというトンボちゃん。
絶賛死んだふり中(笑´∀`)
70席をスタッガード配列にしセッティング完了、ゲネプロ開始です。
千尋ちゃんも会場入り、クーラウを合わせます。千尋ちゃんもこの会場で吹いた経験がありますが、久しぶりとのことで丁寧にサウンドチェックしていきます。
練習は何回でもしたくなりますが、本番で気力も体力もピークとなるようコントロールしなければなりません。それでも私は「諦め悪くぎりぎりまで練習する」というスタイルです。
ゲネプロが終わって外へ出てみると、西の空が真っ赤に萌えていました。岩木山のシルエットが美しかったです。
<本日の開場>
開場となりお客様が続々とお越しになります。
補助席も出してほぼ満席、さあ開演です!
<本日の開演>
私のお話でコンサートは始まります。
今回のサブテーマ「ファンタジーの世界へ」の通り、演奏曲目は「ファンタジー」「幻想曲」というタイトルが付いていたり、幻想的でロマンティックと感じる作風の作品を集めてみました。プログラムは以下の通りです。
●ライネッケ:Carl Reinecke
(1824.6.23 ドイツ・アルトナ(ハンブルグ近郊)〜1910.3.10 ライプツィヒ[85歳])
−バラード Op.288(原曲:フルートと管弦楽、Fl+Pf)
フルートの世界ではソナタ:水の精で有名なライネッケは20世紀初頭まで活躍しました。20世紀初頭と言えばドビュッシーやラヴェルなどのフランス印象派の音楽家達が台頭していた時代で、そんな中ドイツ人のライネッケはロマン派的な作風で晩年は時代遅れなどと揶揄されたりしましたが、モーツァルトの研究家として一目置かれる存在でもありました。モーツァルトのピアノやフルートなどの協奏曲の多くにライネッケのカデンツァが残されています。演奏したバラードは重々しく始まり雄大に幕を閉じる作品で、ロマンティックで幻想的な響きが人気となっている作品です。ゆっくり始まり劇的な高揚感の直後に軽快な旋律が走り、再び劇的な感動を持って幕を閉じます。
●カルク=エラート:Sigfrid Karg-Elert
(1877.11.21.ドイツ、オーベンドルフ・アム・ネッカー〜1933.4.9.ライプツイヒ[55歳])
−シンフォニッシェ・カンツォーネ Op.114(1917年作曲[40歳]、Fl+Pf)
カルク=エラートも20世紀初頭まで活躍した音楽家ですが、ライネッケと違って一見(一聴?)風変わりな面白いメロディーが特徴の作風です。ころころ変わる拍子と調は代表作の無伴奏フルートのための「アパッショナータ」だけで無く、ショパン同様音楽としても取り上げられることのあるフルートの為のエチュードにも個性的な作分で満たされています。それに対して、風変わりな分分はあるにせよ、古典的な美しさを追求したかのような作風を持つこのシンフォニッシェ・カンツォーネは、彼の他の作品を知る我々フルーティストからは逆に変わっているという印象さえ受けてしまう「風変わりな」作品です。愁いのある短いイントロから美しいフルートのメロディが始まり、攻撃的とさえ感じる軽快な跳躍、カデンツァを挟み感動的なフィナーレは静かに幕を閉じます。
●ショパン:Francois Frederic Chopin
(1810.2.22ポーランド、ジェラゾヴァ・ヴォラ[ワルシャワ近郊]〜1849.10.17パリ[39歳])
−12の練習曲 Op.25より、第7番「恋の二重唱」
(ダグー伯爵夫人に献呈、1832〜36年作曲[22〜26歳]、Pf独奏、低音が特徴)
Op.25の練習曲はショパンの代表作と言えますが、その中でこの「恋の二重唱」はやや地味な存在と言えるかも知れません。ショパンの他の作品同様、縦横無尽に鍵盤の上を走り回る音楽は健在ですがどこか落ち着いた響きを持っています。その理由の1つに、他の作品に比べて低音部の多用が上げられるかも知れません。重厚な響きは時としてブラームスの様でひ弱なイメージはありません。ピアノという楽器に真っ向から向かうと言うよりはピアノのイメージを音にしている、そんな幻想的な作品です。
●フォーレ:Gabriel-Urbain Faure
(1845.5.12フランス、パミエ〜1924.11.4 パリ[79歳])
−フルートとピアノのための幻想曲 Op.79
(1898年作曲[43歳]、パリ音楽院コンクール課題曲、Fl+Pf)
フルートで「幻想曲」と言えばまずこのフォーレの作品が頭に浮かぶほどの名曲です。パリ音楽院(コンセルバトワール)のコンクール(卒業試験)用に作曲され教授だったタファネルに捧げられています。当たり前のようでとても凝った和声、極めて高度なテクニックを要する作品でありながら流麗で難しそうに聞こえない(聴く人に必要以上にストレスを感じさせない)作風は素晴らしいの一言です。間違いなくフルートの名作の1曲でしょう。
−−− Tea Time (ワイン、ジュースのサービスがあります)−−−
【リクエストより】
●ビゼー:Georges Bizet
(1838.10.25フランス、パリ〜1875.6.3パリ近郊のブジヴァル[37歳])
−「ラインの歌」より、第3曲「夢」(ピアノ独奏)
6曲からなる小品集「ラインの歌」は、カルメンなどの歌劇のイメージが強いビゼーの作品の中では可憐な存在と言って良いかもしれません。しかし、かのリストも絶賛したというビゼーのピアノ腕前を感じさせる素晴らしい作品です。
●ミュージカル映画「アラジン」より
−ホール・ニューワールド
アラジンがジャスミンの為に魔法の絨毯の上で奏でる愛の歌です。メロディラインがフルートにピッタリで、演奏していて自分でうっとりするほどです。余りにも有名なので、知らない、という方でも一度は耳にしたことがあるでしょう。
【ゲストをお迎えして】
●クーラウ:Daniel Friedrich Rudolph Kuhlau
(1786.9.11ドイツ、ユルツェン〜1810.11デンマーク、コペンハーゲンに亡命[24歳]〜1832.3.12 デンマーク・コペンハーゲン[46歳])
−2FlとPfの為のトリオ ト長調 Op.119 (2Fl+Pf、1832年[最晩年46歳])
I.Allegro moderato 6/8 II.ADAGIO PATETICO : Sostenuto assai 2/4
III.RONDO : Allegro 2/4
「フルートのベートーヴェン」とも言われるクーラウの作風は「壮大」の一言に尽きます。ベートーヴェンを敬愛していたクーラウは、フルートでもべーとヴェンのシンフォニーのような壮大さを求め続けました。フルートはさほど上手では無く、亡命先で名誉職として首席フルート奏者の任に着いた宮廷オーケストラ、その同僚のフルート奏者に色々教えて貰い生活の為にフルート曲を作曲したと伝えられています。そのせいか技術は基礎的な範囲を超えませんが、クーラウの優れたセンスで素晴らしい作品に仕立てられています。2本のフルートとピアノ、という組み合わせで最初に頭に浮かぶほどの名曲です。
●フランツ・ドップラー:Albert Franz(Ferenc) Doppler
(1821.10.16.オーストリア領ランベルク[現ハンガリー、リヴォフ]〜1883.7.27.オーストリア、バーデン[ウイーン郊外、62歳])
−ハンガリアン田園幻想曲 Op.26(Fl+Pf)
フルートを始めたならば必ず憧れるドップラーの代表作です。歌劇場のオーケストラ奏者をしていたドップラーは、オフシーズンに同じくフルート奏者の弟カールと共にたくさんの演奏旅行を行いました。そのために作品は二重奏も含めてたくさん残されていて、フルートの重要なレパートリーとなっています。
アンコールは、
1)エドワード・マクドウェル:野ばらに Op.51-1(Fl+Pf、上坂)
2)お月様ファンタジー(童謡「月」による近藤盟子編曲、隠しテーマ:月の沙漠、童歌うさぎ、2Fl+Pf)
でした。
まずは私のソロを2曲(ライネッケ、カルク=エラート)。
ピアノのソロでビゼー、
前半最後はフォーレで。
<本日のTea Time>
休憩中は赤白のワイン、オレンジジュース、日本茶の無料サービスがあります。出演者も一緒におしゃべり、これ、クライススタイル、演奏会のもう一つの楽しみです。演奏者に気軽に話しかけて頂けます。写真撮影もOKデスよ!(^o^)
<本日の後半>
リクエスト特集に続き、ゲストの工藤千尋ちゃん登場です。クーラウを楽しく演奏致しました。
弘前を中心に活躍する千尋ちゃん、これからの弘前、青森のフルート界を牽引していって下さいね。期待していますよ。
後半最後はドップラー、そして、
超難曲( ̄。 ̄;)のアンコール「お月様ファンタジー」を終えて。ありがとう、素晴らしい演奏会でした。
盛会の内に終演、さあ、次行くよ!
<本日の打ち上げ>
打ち上げ始まりました〜\(^O^)/
ビール、ビールよこせ!(笑´∀`)
千尋ちゃんとピアノの赤間さん、手前は生徒さんの鳴海さんですよ〜。
打ち上げは牛豚しゃぶしゃぶでありました。食べ飲み放題って気が楽で良いですね〜。お越し下さった皆様ありがとうございました。打ち上げも楽しく過ごすことが出来てシアワセです。さあ、明日はプライベートレッスンです。
(弘前コンサートVol.3:4日目プライベートレッスンへ続く)
〜〜〜〜〜 お知らせ 〜〜〜〜〜
【ソロイスツ弘前公演】
秋の夜長のコンサート in 弘前Vol.3
・・・ファンタジーの世界へ・・・
◆日 時:2018.9/29(土)6:30p.m.開演(6:00p.m.開場)
◆会 場:〒036-8087
青森県弘前市早稲田 3-9-1 Tel.0172-29-3566
フライヤー掲載の地図も参考にご覧下さい
◆入場料:一般券(大学生以上)¥2,000−
学 生(小・中・高校生)¥1,000−
未就学児のご入場はご遠慮下さい
70席限定
◆フライヤー両面拡大画像(デザインはReikoさん)
◆出 演:Fl.上坂 学、工藤 千尋 Pf.近藤 盟子
◆Facebook
◆詳 細:こちらからご覧下さい
Mobile
◆プログラム:Webサイト
ライネッケ:バラード Op.288
カルク-エラート:シンフォニッシェ・カンツォーネ
フォーレ:ファンタジー
ショパン:練習曲 Op.25-7「恋の二重唱」(ピアノ独奏)
〜〜〜 Tea Time 〜〜〜
<リクエストより>
ビゼー:「ラインの歌」より、第3曲「夢」(ピアノ独奏)
ミュージカル映画「アラジン」より、ホールニューワールド
<ゲスト奏者をお迎えして>
クーラウ:トリオ ト長調 Op.119(2本のフルートとピアノ)
ドップラー:ハンガリー田園幻想曲
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8月10日(金)発売「THE FLUTE 165号」にSpecial Contents「上手に吹くための第一歩 楽譜に強くなる!」というコーナーが特集されています。
このコーナー内の「プロから学ぶ、コワくない譜読み」に小さい記事ですが寄稿致しました。是非ご覧下さい。お読み頂ければ大変嬉しいです。
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- 2018.09.29 Saturday
- クライスのこと(レッスンetc...)
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- by てんし