●[クライス・イベント] フルートを楽しもう! in 東京Vol.19ご報告●
【フルートを楽しもう! in 東京Vol.19】
今さら聞くに聞けない、誰も教えてくれない、そんなフルートの悩みを一挙解決!実は「こんなに楽に音が出るんだ」という事を体験して頂けます。当日は希望者には直接アドバイスするミニレッスンも行われます。質問はどんなことでもOK、何でも聞いて下さい。どんな初歩的なことも本人にとっては重大事項、丁寧に説明致します。Q&Aに先立ち開催されるリクエスト100%のミニコンサートも必聴です!
◆開催日時:2018.4月8日(日) 14時開演
◆会 場:村松楽器 新宿店 2Fムラマツホール
◆演奏と指導:Fl.上坂 学 Pf.近藤 盟子
◆詳 細:こちらからご覧下さい
<本日の開演前>
イベント当日、サイコーの天気です。会場のムラマツ前の工事現場、風神(左奥)、雷神(右奥)、天神(右手前)、青空に赤が映えて爽快な気持ちで会場入りで亜あります。
会場入りし、さっそくゲネプロを。ピアノはスタインウェイ。
試奏&吹き比べ様の楽器もセッティングされ、開演です。
<本日のプロムナードコンサート>
イベントの開演は100%リクエストからなるプロムナードコンサートです。
今回頂いた中から演奏したのは以下の通りです。
●バッハ:ソナタ ハ長調BWV.1033より、第3楽章、第4楽章
J.S.バッハ(大バッハ)の次男C.P.E.(カール・フィリップ・エマヌエル)の作と考えられているソナタです。同様なソナタは他に2曲ありどれも親しまれており、バッハのフルートのための有名なシチリアーノもこの3ソナタの中に含まれています。第3楽章はイ短調のアダージョ、第4楽章はハ長調の楽しく明るいメヌエットで広く親しまれています。
●ヴィヴァルディ:協奏曲「五色ひわ」より、第1楽章
イタリア後期バロックの作曲家ヴィヴァルディは教えていた女学校の学生教育用に膨大な作品を残しました。フルートの作品も特に協奏曲が有名で、その写実的で技巧的な作風がチャレンジ心をくすぐります。鳥の名前が付いたこの協奏曲は、まさに鳥のようにフルートがさえずります。
●ベルトミュー:ロマンティック組曲より、第1曲、第4曲
一般的なクラシックファンには無名かも知れませんが、フルートアンサンブルの世界では超メジャーな作曲家です。このソロはタイトル通りの愁いのある美しい作品です。
●トゥルー:グランソロ第12番
ベームさえも打破した超絶技巧の持ち主トゥルーの名作です。一般的には、第13番、第5番、第3番が好まれて演奏されますが、この12番も素晴らしく、しかも比較的シンプルな作りで「初めてのトゥルー」には最適かも知れません。シンプルとは言っても、超絶技巧の連続には違いがありませんが。。。
アンコールは「ゴーベール:マドリガル」でした。
ゴーベールは考えがあって平均的な演奏よりはかなり遅めのテンポ設定で演奏致しました。極力息を節約しブレスを少なくしてフレージングを自然な物にする、つまりは本日のQ&Aのメインテーマを先取りしてご披露したわけです。息は最小限ですが正しく鳴らすことで決して小さい音では無く、むしろ大きいくらいに感じる響きを感じて頂きました。
<本日のQ&A〜前半>
まず最初は、
●上坂メソッド
【驚くくらい楽に音が出せて、おまけに音程も良くなる当て方とアンブシュア、
遠鳴りのする音の作り方、美しいビブラートを目指して】
●長い息を目指そう!
【ブレスのコツと息の使い方】【長いフレーズも楽々吹こう!】
の2つを取り上げました。
本日取り上げるテーマはもちろんですが、フルートの技術工場に「魔法」はありません。既存の素晴らしいエチュードや音階を使って「何に気をつけるか」が最大のポイントとなります。
当たり前だと思っていることへの集中力、出来ていると思っている事への再確認、集中とは何か、地味に感じるかも知れませんが楽しむ為に極めて重要な事柄ばかりで、「これらのことを気にし始めたら必ず上達出来る」事ばかりなのです。
多くの皆さんが悩む項目の上位4つは以下の通りです。
・音作り(良い音を出したい)
・息を長く続かせたい
・高い音でのピアニッシモ
・それらを可能にする効率的な練習方法
という訳です。
持ち方、姿勢、息の出し方、音の出だしの注意、長く吹き続けるための呼吸法、お腹の支え、それら全てを小学生でも理解出来る単語で分かりやすく説明していきます。人間は何か動作をする時に前身の筋肉を総動員して行動します。例えば、もの凄く重たい物を持ち上げる時には顔の筋肉も使います。重たい物を持つ持ち上げる時歯を食いしばったりするでしょう?つまり、手に力が入れば顔に持ちが空が入る・・・姿勢や持ち方が悪いと顔や口に力が入り良い音が出せない、、、となるわけですね。
続いて、
●合奏の中での響かせ方
【確実に聞こえる奏法をあなたに!】[New!]
を取り上げました。オーケストラや素奏楽でフルートを楽しまれる方は多いでしょう。その中で、フルートが聞こえない、音色が合わない、フレーズに気をつけて、と注意され悩んでしまいますね。
ここでは音階を使って、比較的遅いテンポでスラーとダブルタンギングを織り交ぜたアーティキュレーションで練習して頂きました。スラーは「本当にスラーになっているか?」、ダブルは「タンギングに頼った吹き方になっていないか?」が注意するポイントです。
スラーとは「滑らかに演奏しなさい」という意味で、単に「タンギング無しで」という意味ではありません!スラーで確かにタンギングしていませんが息が不安定で、息の無駄遣いのみならず響きを損なうことはとても多いことなのです。そして、遅いテンポのダブルタンギングの訓練は音作りにも最適で「タンギングに頼らない正しい奏法」を確立させることが出来ます。単なるオマケ奏法のタンギングに過大に頼り、息の無駄遣いと響きを損なう方がとても多いのです。それらを矯正し、即効性のある(その場で音が美しく響くようになる)メソードを実践して頂きました。
次に、
●長い息を目指そう!
【ブレスのコツと息の使い方】
【長いフレーズも楽々吹こう!】[New!]
美しく響かせることと長く続く息は、実は同じテクニックなのですが着目点と注意する内容がちょっと違ってきます。ここではタファネル=ゴーベールのトリルの練習を使い息を節約し長いフレーズを吹けるように訓練して頂きました。
トリルの訓練では、指を早く動かす事ばかり気にして美しい音に気を遣わない事が多く見えけられます。音がでこぼこしても平気、指を早く動かそうと力んでしまいます。そもそもトリルは美しい響きで正確に動けば素早く演奏したように聞こえるものなのです。そのためには息の支えを意識し極めて安定した息を吐くことがとても重要になってきます。吐く息に注意し、小さい音でも良いから反応良く発音させ音を維持することで美しいトリル・・・息の無駄の無い美しい響きが得られ、吹ける長さも伸びるのです。受講者それぞれにオーケストラのソロやソナタなどを吹いて貰い効果を実感して頂きました。
<只今休憩中>
休憩中は試奏楽器を事由に吹く事が出来ます。
今回ご用意した楽器は以下の通りです。
<総銀製全4本>
−モデルDS(総銀製、トーンホール引き上げ)
−PTPモデル(総銀製、プラチナメッキ)
−SRモデル(総銀製、トーンホール半田付け)
−SR−PTPモデル(総銀製、トーンホール半田付け、プラチナメッキ)
<9K全3本>
−9Kモデル(頭部管・管体9K製、メガにズム銀製、トーンホール引き上げ) −9Kモデル・SRタイプ(頭部管・管体9K製、トーンホール半田付け、メガにズム銀製)
−9Kモデル・SRタイプ(総9K製、トーンホール半田付けげ)
<14K全4本>
−14Kモデル(頭部管・管体14K製、メカニズム銀製、トーンホール引き上げ)
−14Kモデル(頭部管・管体14K製、メカニズム9K製、トーンホール引き上げ)
−14Kモデル(総14K製、トーンホール引き上げ)
−14Kモデル・SRタイプ(総14K製、トーンホール半田付け)
<18K全1本>
−18Kモデル(頭部管・管体18K製、メカニズム9K、トーンホール引き上げ)
<アルトフルート全1本>
−アルトフルート(総銀製、トーンホール引き上げ)
これだけの楽器を一気に試奏出来ることはなかなか無いことでしょう。
これもクライスイベントの特典の一つです。
<本日のQ&A〜前半>
後半最初はお楽しみの吹き比べです。吹き比べ用のサンプル曲は、ゴダールの3つの小品による組曲から第1曲アレグレットです。結果は18Kが一番人気となりました。また、参加者が使用している古いムラマツやパウエルの総14Kなども吹き比べに参入しました。
最後の伴奏のコーナーでは、長いフレーズをたっぷりと歌うためには、表現の中で倍音の多い少ないをコントロールする方法は、等々、総合的にコンサートのアンコールでも演奏したゴーベールのマドリガルを使い実践して頂きました。安定した息、深いブレス、楽なブレスを可能にする「音は息を吸って切る」の実践、どれも知ってるつもりで実践出来ていない事柄ばかりです。意識を確実にする事で技術と音楽が激変するのですね。
<グランドフィナーレ!>
最後に皆さんと大合奏、一昨年も取り上げ再演の希望も頂いていた「風笛〜あすかのテーマ」を皆さんと演奏しました。
パート練習を2回行ってから本番です。
壮大な響きを楽しむ事が出来ました。
ムラマツ新宿本店の丹下さんのお話し。「私的好奇心による○○○年前のできごと」と題し、50年前の1968年、100年前の1918年、150年前の1868年、200年前の1818年にどんなことがあったか、どんな作曲家がいたか等々面白いテーマでした。その年表に因んだ楽譜とCDも用意して頂きました。
修理室長・中村さんによる楽器診断。お使いの楽器がどのような状態にあるのかを診断し、ごく簡単の内容であればその場で治し、本格的な調整が必要な場合はご希望によって調整の予約をして頂くという物です。自分の使う楽器のコンディションが分かると共に、長年の経験から使う人の癖や使われている状況をズバリ言い当てアドバイス。
イベントはお陰様で盛り上がって終演しました。イベントも終わり皆さんが帰り始め楽器を片付け始める丹下店長、そこへ群がる群衆(笑)。楽器談義に花が咲いておりました。
<本日の打ち上げ〜>
待ってたよ!ビール!!\(^O^)/ フルートや音楽の話しばかりではありませんよ、車の話し、芸能界(アイドル)の話しとかも(゜Д゜;) こちらも楽しい時間でした。
丹下店長オススメのラーメンサラダ。麺に濃いめのお醤油ベースのドレッシングにマヨネーズという最強の組み合わせ。このお店は海鮮のお店なんですけどね。もちろんお刺身も頼みましたよ。
本当に素敵な1日に感謝。
また来年集まりましょう。
〜〜〜 お知らせ 〜〜〜
フルートの世界でもまだまだちょっと珍しいフルートアンサンブルの定期公演です。2Fl、3Fl、4Fl、、、それにピアノも加わって華麗なる饗宴です。休憩時間にはフリーの赤白ワインとジュースのサービスを。演奏者との語らいも楽しいひとときです。
◆会 場:スペースDo(JR新大久保駅・大久保駅下車徒歩5分)
TEL.03-3361-2211
◆フライヤー両面拡大画像(デザインはReikoさん)
◆出 演:Fl.平野 景子、AFl.上坂 学 Pf.近藤 盟子
◆プログラム:
ルズリアーガ:フルートとアルトフルートの為の3つの易しい二重奏(Fl+AFl)
レーマン:スコットランド風高原のダンス(Fl+AFl)
ショパン:練習曲 Op.25-7「恋の二重唱」(Pf、近藤、低音が特徴)
ハーン:ロマネスク(Fl+AFl+Pf)
ドハティ:クリスタル(Fl+AFl+Pf)
*普通のフルートより低く哀愁を帯びたアルトフルートの特集です。
ピアノも、アルトフルートに因んで低音が特徴の小品を演奏します。
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- 2018.04.08 Sunday
- クライスのこと(レッスンetc...)
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- by てんし